いいかげん、今週は絶対に美容院に行きたいと思っている。前回カットしてもらってから、2ヶ月以上経っているではないか。もともとうねっているくせ毛なので、今ちょうどはねる長さになり、まとまらない。また以前のように肩まで長くしたいと思わないこともないのだが、そこまでたどり着くのが大変なので、やっぱり切ってもらうと思う。実際、髪が短いほうが、なんとなく自分らしいような気もする。ショート生活の方が、自分の人生において長いからか。
この間、デパートのエスカレーターの前に、私の非常に好みのショートボブがよくお似合いの女性が立っていた。20代後半くらいかな。顔は見なかったが、体つきが若かった。あの髪型にしてほしい、と思うくらいだが、すかさず後姿の写真を撮るべきだったか。怪しすぎる。あれは、もっとストレートな髪質の人じゃないとだめなのかもしれない。美容師さんに相談してみよう。

ショートヘアでいるときの方が多かった、というのを書いて思い出した。昔、仕事をし始めたときはストレートのロングヘアーだったのだが、死にたくなるようなパーマをかけられて、思い切ってベリーショートにした。髪を長くのばしている方が私にとっては珍しかったので、短くして元の自分に戻った感じがした。
その後しばらくして社内でパーティーがあった。同じ部署だが課が違うのでちょっとした雑談くらいしかしたことのないIさんもおり、「あ、どうも」などと挨拶をしていると別の部署の人が近づいてきた。その人にIさんが私を紹介してくれたときのことをいまだに覚えている。
「こちらKayさん。はじめは髪が長いお嬢さんって感じだったんだけど、仕事にも慣れてきて、髪もショートにして、今はバリバリ仕事をこなすキャリアウーマンって感じなんですよー」

なんじゃそれは、と苦笑した私であった。こうやって自分の知らないところで勝手なストーリーが出来上がっているのかとおかしかった。昔、頭の悪いオヤジがよく言っていたらしい、女が髪を切る理由は失恋、というような話じゃないだけましなのか。もしかして、まだこんなこと言ってる化石みたいなオヤジは存在するのかな。