ストレッチポールで背中を緩めながら、学生の頃は運動は苦手だったが、柔軟体操は結構得意だったよな、などと考えていた。で、ふと思い出した。高校3年生のとき、学校のリンボー大会で準優勝をしたのだ。そしてこのことを以前の職場で先輩に言ったら、そんな思いも寄らない特技があったのかと爆笑されたことも思い出した。
50〜60年代をテーマにしたダンスパーティが学校であり、そのときになぜかリンボーダンスがあったのだ。そのダンスでは、その時代の格好をしなければならず、ポニーテール、カーディガンやletter jacket、ボビーソックス、とんがったメガネなど、みんなそれぞれ工夫してそれっぽい格好をした(うちは女子高)。招待する相手は、お父さんあるいは保護者というパーティであった。私は、長い休暇の間に寮が閉まるときに泊まらせてもらっていたファミリーのお父さん(といっても35歳だったが)を招待し、彼もジーンズにリーゼント(に似たような髪形)といういでたちでやってきてくれた。みんなのお父さん達も青年の格好をして(中には60年代が青春だったという人もいるし)、あたりはイマイチその時代の高校生になりきれていない10代の娘たちと若作りのおじさんだらけであった。音楽は、週末はプロのロックバンドで演奏しているM先生がいて、彼の生バンドが60年代の曲を歌い、会場は多いに盛り上がったのであった。
ただ踊るだけではなく、フラフープ大会もあったし、そのリンボー大会もあったというわけだ(リンボーって60年代っぽいのか?)。バーが低くなってくると短めのスカートをはいた子はさっさとやめていったが、私はふわっとしたロングスカートをはいていたので、何の心配もなくのけぞり続けた。会場はやんややんやの大騒ぎ。どのくらいまでバーを下げられたかは全然記憶にない。まさかプロのリンボーダンサーのように床上10センチなんて無理だが、cheerされて調子に乗った私は、M先生のドラムロールにあわせて結構低いところまでがんばった。結局、優勝したのはキャリーという1学年下の子であった。彼女が失敗した時点で、お互いハグしたっていうのがアメリカだわ。お互いの健闘をたたえるってか。思い出すと笑える。だって、リンボーだよ、リンボー。次の日、背中の筋肉が痛くて泣いた。
で、このリンボーを思い出したことから、このバンドのM先生のことを久々に思い出したのだ。高校時代にはいやな思い出が多い私だが、彼のことは本当に楽しい思い出だ。私は彼と良い友達だった。高校3年の私は19歳で、彼はたぶん30代半ばくらいだっと思うが、うまがあって、ほぼ毎日ランチを彼の教室で二人で食べていた。音楽のテープをもらったりもした。彼は週末になるとバーなどで演奏をしていたが、当然高校生の私が入れるところではないので、行ったことはない。彼はボーカルとドラム担当で、「この間"Johnny B. Goode"をKayにdedicateしたぞ」とか、本当かどうか知らんが、そんなことも言っていた。
卒業後はwe were on first name termsで手紙もやり取りしていたし、ときどきは電話でも話したりしていたのだが、いつのまにか疎遠になってしまった。
でだね。今日ちょっとググってみたんだ。そしたらヒットした!やっぱりバンドでドラム叩いてた。私の通った学校はやめたらしく、でもどこかで教えてはいるらしい。そのバンドのサイトに写真が何枚も乗っているのだが、サングラスかけて帽子かぶってるし、彼かなあ、いやあ、そうも見えるし、別人にも見えるし、全然わからない。なんといっても、もう50代半ばなはず。演奏のビデオもあったのだが、悲しいかな、私のパソコンは音が出るようにしていない。ドラムを叩いている動きを見ると、なかなか若々しい。いやー、でもよいことだわ、好きなバンドで演奏し続けてて。I'm so happy for him. サイトにバンド宛のメールアドレスが載ってるんだが、連絡すべきか。いやー、どきどきするっ。まるで19歳の私。

追記:
別のパソコンのスピーカーを、メインでネット接続しているこのパソコンにつなぎ、ビデオとオーディオサンプルがついているバンドのサイトで遊んでしまった。M先生の歌声も20年ぶりに聞いてなつかしー。相変らずドラムうまい。メール送ろうかなあ。緊張。

さらに追記:
送った、メール。バンド宛なので、どう書いていいか迷いに迷ってぐずぐず下書きやら削除や送信やら色々ボタン押していたら、妙なことになって同じメールを二回送ってしまった。かっこわるー。