アメリカ北東部が雪で大変らしい。空港閉鎖で目的地にたどり着けない気の毒な人をニュースで見ると、ああ、大変だよなあと本当に同情する。私にも経験があるから。

霧や雪で飛行機が遅れて数時間待ったことなど_何度_もある。結局キャンセルになって翌日の便しかなく、"It is against our policy, but"と言われつつ、親切なAmerican Airlinesのお姉さんにホテルの宿泊券をもらったこともある。天候が理由で飛ばなかった場合はこういうただ券は出さないのに、まだ英語もたどたどしい高校生の私を哀れに思ってくれたのだろう。

いつもそういう親切な人がいるわけでもなく、やはり乗るはずだった便が雪でキャンセルになり、翌日の便しか取れず、飛行場で一晩過ごしたこともある。17歳のとき、シカゴのO'Hare空港にて。他にも同じような境遇の人がいたので全然恐いとも思わず、ずっと本を読んでいた。眠くなったら椅子に横向きにすわり、隣の椅子に足をあげてうとうとした。armrestがあるからcomfortableでは決してないのだが、仕方ない。こういう行儀の悪いことをしても、アメリカでは大して行儀が悪いと思われないので平気だった。

冬場の旅は天候によるトラブルだらけで、というか、私もわざわざ寒いところへ行くのがバカなわけだが、訪ねる人がそっち方面ばかりに住んでいたので仕方が無かった。

乗るはずの便がキャンセルになり、おまけに次に席が取れるのは二日後の便しかないと言われ、それも隣の州から飛ぶ便で、信じられないことだが、バスでひとまずその州へ移動し、モーテルに二泊したという経験もある。どういうシステムだ。空港が大変な状態になっているというニュースが流れた際、待っている人々の映像の中に私がいたらしく、休みが終わったら学校で「I saw you on the news!」とみんなに言われた。カメラがいたことさえ知らなかった。ふてぶてしい顔をしていたこと間違いない。

飛んだはいいが、降りるはずの空港が雪で閉鎖され、よその州に着陸したこともある。おかげでDayton, Ohioに行った。空港だけだけど。おまけに夜だったから景色もなにも見えないし。

なんか書いているだけで疲れてしまった。冬場は家でじっとしているのが疲れなくていい。