左側の下の歯2本の調子が悪くて一般歯科に行く。先生は口内を見るなり、「これはかなり切ることになりそうだな。ちょっと待っててよ」と、別の先生を連れてくる。不安。切るって何を。メガネをかけてwhite coatを着ている男性を連れて戻ってきた先生は、私のX-rayを見せてなにやら相談している。「ああ、これは頬の方まで切るってことになりますかね。」「やはり手術ですね。よっしゃ。」と先生はなんだかやる気満々と言う感じ。嬉々としている。メガネは私に何も言わずそのまま去り、先生がマスクを外してこれから行う処置の説明を始める。あれ、先生結構若かったのね。「ここ続いた2本の歯から頬の方にかけて、唇との境を切っていく必要がある」と言う。「なんだか大手術」と私は苦笑。「大丈夫。麻酔も当然するし、痛みはないからね」と言うが、恐い。「Can we do this with 全身麻酔?」と聞くと、先生は頷いて「体調が良ければそれでもいいよ。内臓の病気はない?」と聞いてくる。「ない、と思います。」ということで、全身麻酔でやってもらうことになる。笑気ガスでリラックスした状態で手術してもらうことも考えたが、切る量が多そうで、今回ばかりは意識をなくしている状態で処置してもらいたい。「じゃ、準備してくるから」と先生は私の肩をポンポンと叩き、笑顔で去っていく。可愛らしい衛生士の女性が、気の毒そうに私の顔を覗き込み、「大丈夫ですからね」と勇気付けてくれる。こっくり頷いてはみるが、不安。全身麻酔から目が覚めなかったらどうしよう。顔に傷が残るのかな。入院のことは全然言わなかったな。日帰りか。大丈夫かな。でも先生、この手の手術好きみたいだし、得意なんだろうな、と色々考えながら手術室の準備が出来るのを待つ私。

というところで目が覚めた。何、頬まで切るって。