辞書、買えば!

そして、

それ、10秒前に先生が説明したよね!

と言いたくなるのをぐっと我慢して、ポーカーフェースで過ごした2時間半のクラスであった。

このクラスに不満を持っているのは私だけではないらしく、二人で練習するときに組んだオルガちゃんも"It's sooo slow"とため息をついていた。私が「次のレベルのクラスは、大学の方に申し込んだよ」と言うと、そんなクラスがあったことを知らなかったようで、調べてみると喜んでいた。お役にたてて何より。

先生は優しくていい人だが、何しろ英語が多すぎる。理解できずとも、音になれるためにもスウェーデン語で話してほしい。そして一部の生徒が準備不足プラス注意散漫過ぎる。

数年前に取ったフィンランド語講座レベル1の先生が、素晴らしかった。ほとんどフィンランド語で教えてくれた。何を言っているかはわからなくても、ジェスチャーがあったり、言い換えたり、例を繰り返し出してくれると、意思の疎通というのは結構できるものである。こちらからの質問は英語でもOKだったし、あまりに込み入ったことは先生も英語で説明したが、頭のモードがフィンランド語になるという意味で、あの先生のクラスは非常に良かった。今は教えてないのか、どこの学校にも名前が見当たらないのが残念である。

スウェーデン語のCDを繰り返し聞き、聞こえた通りに発音しているつもりだが、Pにしょっちゅう直される。私には、Oの上に点々が二つついているのとか、母音が難しいのである。「O」の発音も「オー」のときと「ウー」のときがある。覚えなければ仕方ないらしい。

CDはスウェーデンスウェーデン語である。Pの話すスウェーデン語とは発音が違う。CDの通りにうまく言えたと思ったら、「ここじゃそうは言わない」と直される。「いーーーじゃないか、間違っちゃいないんだから」と頭を机にがんがんと打ちつけたくなる。

フィンランドスウェーデン語の方が、しゃきしゃきと話すので、聞き取りやすいし話しやすいと思うと色々な人に言われた。それはありがたいと思って安心していたのだが、この間、そうでもないことに気付いた。テレビでフィンランドスウェーデン語の番組を見ると、何を言っているのかさっぱりわからなかったのだが、スウェーデンの番組だとより多くの単語が聞き取れるのである。

これは、教科書のCDをしつこく聞いているからだろうか。オーストリア人のクラスメートも同じことを言っていた。

個人的には、スウェーデンの発音の方が、流れるような響きでなんとなく安心感がある。フィンランドのはクリスピーというか、なんか緊張する。もっと慣れれば、またこの感想も変わっていくのだろう。

早く慣れたい。

っつーか、私の話すスウェーデン語は、日本語、アメリカ英語、スウェーデンスウェーデン語、フィンランドスウェーデン語と、変に訛りまくったものになりそうだわ。