帰国。出国するとき、審査官がパスポートのスタンプを見て、指をつかって数を数え始めた。うんざり。ほんと、誰か一発で滞在日数を確認できるプログラムを作ってやってちょうだい。どう数えても、私の滞在日数に問題はありませんから。

飛行機はガラガラだった。オンラインでチェックインしていたのに、スーツケースを預けたときに「席が替わっているわ」とスタッフが言う。子供連れがいたのかもしれないと言うのだが、そんなんで勝手にチェックインを済ませた人の席を変更できてしまうのかい。飛行機の後方の席に変更されていたので、前方の通路席に変えてもらった。だが、搭乗したら、当初の私の席には誰も座っていないのである。変更して得た席の隣には女性が座っているのだが、そこらじゅうに空席があるのだ。乗り継ぎ便が間に合わなかったとか、キャンセルされたとかいうことなんだろうか。謎。

"Boarding completed"とアナウンスがあったところで、即、4列席へ移動した。横になったり、足をあげたりして、自由に使えて良かった。arm restが上まで上がりきらないというのが難なのだが。

飛行機の中でとんでもないことに気づいた。あたくし、日本円と日本で使うクレジットカードと免許証などをごっそりPの家に忘れてきてしまいましたわ。あー、馬鹿。

普段、フィンランドに行くときには円の財布とユーロの財布の2つを持っていくのだが、今回、ユーロの財布を広島のアパートに忘れた。しかし、フィンランドでも使えるクレジットカードは円の財布にも入っているし、特に問題はないからいいや、と気にしなかった。円の財布から、日本でしか使わないカード類や現金を抜き、代わりにユーロを入れて日々使っていたのだ。そして、そのまま帰国してしまった。きーっ、忘れ物大王ではないか。

まあ、運転するわけではないから、絶対に免許証が手元になければいけないというわけでもない。奇跡的に健康保険証は財布に入れっぱなしになっていたので、良かった。これをフィンランドに置きっぱなしにしていちゃあ、大変だ。しかし、馬鹿。なんという注意散漫。自信をなくした。

言い訳をすれば、日本を発つときには、留守にする前のアパートの掃除とか郵便を止めるとか、そういういつもの諸々の作業に加えて、Pも一緒だったため、何かと気にすることが多く、うっかりユーロ財布を忘れた。そして、フィンランドを発つときは、Pが既に出張に行って留守だったので、Pの家を出る前にしなければならないことに神経がいき、うっかりユーロを入れっぱなしにしたまま帰国してしまった。私のように「元栓締めたよね。鍵かけたよね。コンセント抜いたよね」と気になる性格は、家を出るときに大変なのである。声に出して、「チェック!チェック!」と指差し確認を何度するか。こういうのは、気になるところの写真を撮っておけばいいと何かで読んだ。後で心配になったら、写真を見て安心すればよいのだ。この方法を導入しよう。

で、デジタルカメラも忘れてきたみたい。かばんにいれようと食卓の上に置いたと思うんだが、かばんに入ってなかった。

オフィシャリー馬鹿だよ、あたしは。