気温はマイナス2度程度で、細かな雪がしんしんと降り続いている。雪が新しいうちはすべらないのでまだ歩きやすい。雪の降る中、DVDを返しに最寄りの図書館へ行き、スーパーへも寄った。途中の公園では、子供たちが滑り台やブランコで遊んでいた。寒冷地の子供は強いわ。
今回、日本から持ってきたショートブーツ。

これのブラックを買った。見た目は普通のショートブーツ。4Eと幅広だが、ごっつい感じはない。撥水。
肝心のソールは、「3Dスペラン」というなにやらすごそうなもの。最初、「滑らん」に見えて「まるで小林製薬の名付けセンス」だと思ったのだが(嫌いではない)、"Superant"であった。いったいそれは何なのかと調べてみると、靴メーカーのムーンスターが「研究を重ねて開発した驚異の防滑ソール」だとういうのだ。

何がどう驚異なのかがよくわからないので、さらに検索してみると、こういうことらしい。

「3Dスペラン」は竹繊維とガラス繊維のダブルグリップ構造に、路面を三次元にとらえるスポンジ積層構造を加え、滑りづらさを向上させた天然スパイク構造。雪道での転倒防止を研究し、特に横断歩道のツルツル路面やブラックアイスバーンなどに効果を発輝します。

もはや、ただの靴底ではない。ダブルグリップ構造にスポンジ積層構造である。鬼に金棒とはこのことではないのか。よくわからんが。

まだ、このブーツでは凍結した道は歩いていない(というか、どの靴でも歩きたくないんだが)。雪道のみ歩いた感想では、まったく問題なく歩くことが出来た。もっとも、歩幅はせまくして足元ばかり見て気をつけて歩いてはいる。ダウンジャケットのフードをかぶり、野菜や果物の入ったマイバッグを提げて、うつむき加減でとぼとぼと雪の中を歩くアジア人女。あごをあげてスタスタと偉そうに歩きたい。

ラジオの保険のコマーシャルで、滑って転倒して怪我をしないようにちゃんとした靴を履くようにと言っていたとPが言う。フィンランド人もころぶらしい。

この間寄ってみた靴店には、靴の上からベルトで装着するスパイクや、スパイク付きのゴムのガロッシュ(オーバーシューズ)が売られていた。こういうのは、脱着の容易性が重要である。ガロッシュを試し履きしようとしたのだが、硬くて伸びにくく、「えーい、もう面倒」と途中でやめた。外を歩くだけのときならいいが、屋内に出入りするたびにつけたり外したりするものなら、立ったまま簡単にできるものじゃないと困る。
靴底に最初から金属のスパイクがついているブーツもあった。踵に一部外れるゴムの面があり、それをひっくり返すと金属のスパイクがついているという変身ソールなのである。

この絵でおわかりいただけるか。黒く塗った部分を、付属の金属のフックのようなもので踵から外し、裏返せばスパイク面を表にすることができる。屋内ではゴムの面にしておく。しかし、店員がデモンストレーションをしてくれたものの、思いっきり力を入れないと外れにくいようで、「屋内に入る前にちょちょっとひっくり返してゴムに変身」と簡単にはいかない様子であった。アイディアはおもしろいが、実用性はどうなんだろう。

3Dスペランを見たPは、「溝が浅すぎる。こんなので防滑になるわけがない。」と鼻で笑っていた。「ツルツル路面でも大丈夫なんだからね!」とムキになる私。
ツルツル路面で試してみるしかないか。怖いな。