ばあ様と庭にいたときのこと。家の前を4匹の小型犬を連れた女性が通っていった。
「あ、見て。あんなにワンちゃん連れて」とばあ様。「ほんとだ」と返事すると、ばあ様、一言。
「馬鹿じゃないの」

「ちょっとやめてよっ!」とささやいて叱ってもばあ様には聞こえない。「やりすぎじゃないの、あれ」とやめない。思わず、肩をぺしっと叩いた私。高齢者虐待。
女性に聞こえたかどうかはわからない。すみません、何しろ認知症で、というより、すみません、昔からこういうところが困った性格で、というのが実際のところである。
しかし、「ワンちゃん」と呼んだときは、いかにも「可愛い(ハート)」という感じの言い方だったのが、豹変して馬鹿呼ばわり。ばばー。