実家での滞在は続く。一晩中私は起きていて、朝、母が起きてくると私は寝る。今朝は眠くなかったので、母が起きてもしばらく台所の食卓にいた。すると突然母が、「いーっ!ちょっと待って、なに!」と行って、急いで部屋を出て行った。床を見るとひっくり返った瀕死のゴキが。処分は私の仕事かよ。私だってこいつらは大嫌いである。
「なんかすくうもんない?」と聞くと、玄関から「はえたたきがある」と言う母。そしてドアを開けて外へ出て行ってしまった。嫌うにもほどがあるだろう、なんであたしが、と思いつつも、もうヤツは動かないので案外落ち着いて新聞紙の上にのっけることができた。トイレに流しに行くまでに一度床に落として悲鳴をあげたんだけど。
しばらくして家に入ってきた母。お礼の言葉もなかったな、そういえば。今年初めて見たらしい。10月なのに暖かい日が続いたからか。
明日からは寒くなるようだ。暑いのも嫌だが、最近寒いのも堪える。年か。