年末年始のサバイバルを無事追えて帰宅。チャレンジングなこともあったが、概ね良い正月休みであった。

晦日の夕食は、料理好きなP母がご馳走を用意してくれていた。胃がまだおかしかった私は少ししか食べられなかったのが残念。ハイになっているお子様4名の奇声と、お酒が入った大人の大声のスウェーデン語が頭上を行き交う中、無の境地に達することが出来るか自分を試してみたが、修行不足を痛感した。つーか、修行してないし。修行の必要性を強く感じたというのが本当のところ。
毎年大晦日の夜は、家の近くの広場に大勢の人が集まり、花火をあげて元旦を迎えるらしい。Pも私も誘われたが、二人とも疲れきっていたため、22時には就寝。私には珍しく、ベッドに入ってすぐ眠りに落ちた。

元日はマイナス10度くらいの中、Pと周辺を散歩。低木が生えている細い登り坂を1列になって歩いていたとき、先に歩いていたPの腕が枝に当たり、しなった枝が後ろにいた私の頬をパシッと鞭打つという悲劇が起こった。目に当たらなかったのが幸いであるが、あなた、冷え切った柔らかい頬に枝が当たる痛さというのは、かなりのものなのである。「赤くなってる」と悪がるP。わざとしたわけではないので、私も怒るわけにもいかず、っつーか、こんなことわざとされたらたまらん。「この環境は、温室の蘭のKayには厳しすぎるのだ」とPは慰める。蘭ってキャラじゃないだろと思いつつも、内心「いろんな意味で厳しいわい」と思ったのであった。

2日は、マイナス20度まで気温が下がった。ここまで寒いと、空は青く晴れ、白く輝く雪とのコントラストで、それはそれは美しい景色であった。そんな中、Pが借りているガレージへ行き、車の掃除などを手伝った。物がきれいになるという、結果がすぐに見える作業というのは達成感があって良い。夜はP父宅で素敵な夕食。照明はロウソクだけで、実に落ち着いた雰囲気の大人のディナー。楽しい会話とおいしい食事で、癒された。猫にゃんは、残念ながらご機嫌斜めで、相手にしてくれず。P父夫妻が3日ほど旅行で留守にしていたので、すねていたらしい。「ふんっ、まだ許してないから」という感じでタタタタッとリビングルームを横切って去っていく姿が可笑しかった。

3日は、お世話になったP母に別れを告げた後、引き続きガレージで作業。結構まじめに働いた。そして夕方帰宅。

実に普通の日々の三が日であった。日本にいても、お正月らしいことはあんまりしないので、こんな過ごし方でも気にならない。普段からホリデイスピリットがないと楽である。しかしながら、「日本では年末年始はどうやって過ごすものなの?」と聞かれ、「えーっと、なんだったかな」と考えねば答えられないという自分を反省した。