朝っぱらから歯の中をぐりぐりしてもらってきた。
前回の治療後、鎮痛剤を飲むくらい痛くて辛かったと訴えると、今日はレントゲンを撮ろうということになった。「うーん、そこまで痛いか。もうそろそろ落ち着いてきてもいい頃なんだがな」と先生はぼそぼそつぶやく。単にレントゲンを撮るのではなく、歯の中をきれいにするツール(リーマーっつーの?)を歯につっこんだままの状態を撮る。先生から「針が指してあるんで、口は開けたままにしといてね」と注意を受ける。針っつーか、差して痛いような針ではないが(そんなん絶対いやだ)、リーマーを差したまま口を開けた状態でレントゲン室まで歩くまぬけさ。壁が一部鏡になっているところがあり、ちらっと自分の姿を見たら、上の前歯の裏から銀色のワイヤーみたいなのがぶらさがっていた。
診察台に戻ってすぐにレントゲン写真を見ながら再度作業を始める先生と衛生士のAさん。私もレントゲンをよく見たかったのだが、すぐに診療台を倒されたので一瞬しか見えなかった。そのちら見だけから判断すると、リーマーが根っこまで届いてない感じだった。「もうちょっと奥までいけまっせ」みたいな感じ。
これまでの治療は3分かせいぜい5分程度のものだったのだが、今日はやたらと時間をかけてぐりぐりしてくれた。20分くらいは色々していた感じがする。タイムリミットが近づいているからなのかどうかしらんが、これをもっと早めにしてもらうことはできなかったんだろうか、と患者としては思ってしまうわけである。
治療をしながら、「痛くないね?」と何度も先生は確認する。痛くないのだが、「ここはハイと頷くんだったか、イイエというんだったか」と一瞬悩んだ。「あい」と曖昧に答えておいた。
しばらくして、「ちょっとごめんよ」と先生の声が聞こえ、前歯をカンカンと叩かれた。痛い。響く。顔をしかめると先生は「まだ痛いか」と苦笑し、カンカンと叩き続ける。「痛い?」「あい」「痛い?」「あい」「痛い?」「(脳内:痛いっつってんでしょうよっ!)あい」
「あさってまた来て」と言われた。終わるんかいな。しーらね。