きょうね、一般歯科へ行ったよ。
ずっとしみて痛かった右上1番を診てもらったよ。
電流を歯に流す「歯髄検査」っていうのをしてもらったよ。
痛くない隣の歯だと、電流が流れるとすぐに「ピキッ」と痛いんだよ。
右上1番の歯は、いつまでも何も感じなかったんだよ。
素人の私でも、「何も感じないのは神経がやばいのでは」と嫌な予感がしたよ。
院長先生がトントンと歯をたたいたら、とっても痛かったよ。
神経が死んでるって先生が言ったよ。
神経が死んでるのにどうして痛いの、って聞いてみたよ。
壊死した神経が中で膨張して、他の部分を圧迫して痛いんだって衛生士のAさんが言ったよ。
それがしみるという形で今まで出ていたんだろうって言ったよ。
しみると感じていたので神経は大丈夫と思っていたって言ったよ。
神経が壊死していたのに変色してないし、今の私の歯の外見は健康そのものなんだよ。
中でこんなことが起こっていたとは驚いたよ。
原因は「これ」と言えないって院長先生が言ったよ。
矯正したからかもしれないし、虫歯になったときに感染していたのかもしれないし、下の歯が強く当たっていたのかのかもしれないし、って色々考えられる原因はあるみたいだよ。
院長先生が、「歯の裏に2ミリほどの穴を開けて、そこから神経を抜き取る」って説明したよ。
Root canalってやつだな、って思ったよ。
言葉だけはアメリカのドラマを見て知っていたよ。
矯正歯科の院長先生も様子を見に来てくれたんだよ。
歯髄検査のとき目を閉じていて、開けたら矯正歯科の院長先生が立っていて驚いたよ。
弟である一般歯科の院長先生に「まだ保定期間でリテーナーつけてるから」と説明してくれたよ。
「大丈夫、大丈夫、裏に穴あけるだけで関係ないから」と一般歯科の院長先生は答えていたよ。
兄弟でやり取りしているのを初めて見て、なんだか可笑しかったよ。

処置はね、神経が死んでるから麻酔はしないんだよ。
とっても恐かったけど、ほんとに痛くなかったよ。
「神経ドロドロになっとって、きれいに取れない」と先生が言ったよ。
何度か穴に何かを挿し込んで神経を引っ張り出しているのを感じたよ。
ときどき「いっ」と痛かったよ。
「10%くらいは生きとったかな」と院長先生は言ったよ。
後、3回通院しなきゃいけないんだよ。
神経を抜いた歯はいずれ変色するんだよ。
1年後かもしれないし、2年後かもしれないし、あんまり変色しない人もいるんだってよ。
変色したら、表面を削ってセラミックを貼るか、かぶせることになるんだよ。
よりに寄って一番目立つ上の前歯がこんなになって、とっても悲しいよ。
でも、痛かった理由がわかって安心もしたよ。

終わってから矯正歯科に報告に行ったよ。
いずれ前歯に審美的処置をして形が変わったらまたリテーナーを作り直さなきゃいけないから、そのときはまた言ってね、と院長先生に言われたよ。

なんだか悲しいけど、仕方ないよ。
今日は疲れたからもう寝るよ。