外国からのゲストを連れて観光地を歩いているときに、幼い子供が英語で話しかけてきたという経験が二度ある。一度は倉敷の美観地区で、二度目は大阪のUSJで。どちらのケースも子供は幼稚園児くらいで、話しかけろとけしかけたのはその祖母らしきばーさんである。
倉敷の場合、日系アメリカ人一人と白いアメリカ人二人と道を歩いていたら、突然子供が走りよってきた。後ろでばーさんが「ほら、早く、はろーって言いなさい!まいねーむいずXXって言いなさい!」とわめいていた。そして子供は言われたとおり、暗唱している挨拶を始めた。日系アメリカ人の彼は子供好きの超いい人だったので、腰をかがめて"Hi! How old are you?"と笑顔で相手をした。ガキは「ふぁいんさんきゅー、あんどゆー」と答えた。彼は笑い、子供は満足げなばーさんのところへ戻っていった。
USJでは、PとMちゃんと歩いていたときにそれは起こった。倉敷のときと同じく、突然幼児がかけよってきた。Mちゃんの前で立ち止まり、「まいねーむいずXX」と自己紹介開始である。後ろにはばーさん。驚いたMちゃんは、"Oh, hi, thank you"となぜかお礼を言っていた。私は相手にしたくなかったので、二人を連れて早歩きで去った。あのとき我々は無言で歩いていたのに、小さい人間が突然英語で自己紹介を始めたので驚いたのである。ばーさん、この二人、英語は話すけど英語圏の人じゃないから。白い人はアメリカ人に違いないってか。ばーさんに言えば良かったな。
なんだろう、私は子供にこういうことをさせる大人が嫌いである。ものすごくすごーく。