昨日は暑かった。湿度が低いので日本のように息苦しくはないとはいえ、「この日差しの中を日傘無しで歩けってか」と玄関で一瞬固まるくらい快晴で暑かった。
日焼け止めを塗りたくり、UVカットの長袖カーディガンを羽織り、帽子とサングラスを身につけヘルシンキへ。帽子なんて、子供しかかぶっていないのよね。皆さんタンクトップに短パン姿で、白い肌を真っ赤にしている。あー、そんなに焼いちゃって、後で後悔しても知らないよ、などと思いながら日陰を選んで歩く私。
Pによると、こっちの人は、天気が良いと「外に出て何かしなければもったいない」という考えが脳内にプログラムされてしまっており、春になると気温が低くても晴れてさえいれば、どうしても夏の格好をして外出したくなるのだそうだ。それゆえ、彼が南カリフォルニアに留学しているときは困ったらしい。だってほぼ毎日晴れ。毎日何か外で活動しなければいけないと脳が命令して大変だったそうだ。なんじゃそれは。
そんなプログラムが脳内にある人達だから、昨日のような夏日は、太陽を浴びろコマンドが出っ放しだっただろう。ヘルシンキでも公園の芝生の上でくつろいでいる人達が大勢いた。
で、そんな暑い中、太陽嫌いの私が何しに出かけたかと言うと、フィンランド史の公開講座を聴きに行ったのだ。先月受講したフィンランド語講座と同じく、summer universityで行われている。授業は英語(教授はアメリカ人)。フィンランドの歴史をほとんど知らない私には大変ありがたい講座。無料である上、フォルダーやペンまでもらえた。

別に大学の単位取得のために行っているわけではないので(レポートを出せば取得可能)、講義を聴いていれさえすればいいわけだが、一度ちょこっとノートを取ったら、なんだか続けて取らなければならない気分になり、それこそ20年ぶりくらいに英語で講義のノートを取ったわさ。少しは脳の運動になったかもしれない。
昨日は、有史前から14世紀まで。どんだけカバーしているのだ。とはいえ、非常にブリーフである。あ、この単語はカタカナで書くとおかしい。1800年以降の話を主にしたいということなので、それまでの歴史は超特急。ちと驚いたのが、フィンランドthe oldest known written documentというのが、13世紀初期のものだと言うのだ。意外と最近じゃん、という感想。
講座には、ざっと30人くらいが来ていた。どこの国の人達かは話をしていないのでわからないが、私の後ろに座っていた女性は、隣の人に出身を尋ねられて"I'm Finnish"と答えていた。歴史の単位が必要なのか、歴史が好きなのか。フィンランド人も受講しているとは意外であった。