フィンランド航空のサイトで、ヘルシンキ発の飛行機ならば、オンラインチェックインで自分の席の位置を確認・変更することができる。今回は、3列席の通路側で、チェックイン時は隣は空席であった。ストライキの後だし、利用客も多いんじゃないの、どうせ埋まるだろうな、と思って期待はしなかった。空席でもあとから変な人が移ってくる可能性もあるしね。
搭乗してみると、空席だった真ん中の席に若い日本人男性が座っている。やっぱりね、と思いつつ、自分の席へ。だが、窓際の席はずっと空席のまま。通りかかったスチュワードが、そこは空席だから移るといいよ、と言ってくれた。だが、男性は英語がよくわからなかったのか、移動しようとしない。学生の頃LAの空港で、言葉がわからなくて困っていた(ように見えた)日本人男子学生に、「XXはXXらしいですよ」とメリケンが彼に言っていたことを訳して伝えたことがあるのだが、完全無視された経験がある。「それくらいわかってるよ、おせっかいすんなよ」ってことか、わからないのが恥ずかしいのか、女に助けられたのがプライドを傷つけてしまったのかなんかしらんが、それ以来、私は余計な通訳はせず、無言でいることにしている。なので、今回もスチュワードが言ったことを訳す、ということはしたくなかったのだが、why doesn't this guy move to the window seat?とイライラするわけである。もうドアも閉まり、その席に誰も来ないことは明らかではないか。そんなに私の隣に座っていたいのか。ならば、と、「すみません、そこの空席の毛布をいただいてもよろしいですか」と話しかけてみた。もう一枚毛布が欲しかったのは本当である。彼は無言で毛布をくれた。これで移動してもいい空席だと理解してくれるかな、と期待したが、やはり動かない。「空席のようですので、窓際に移られるとお互い快適かと思うんですが。ラッキーでしたね、空いてて」とでも言おうか、と考えていると、彼は自分の帽子を窓際の席に置くではないか。帽子だけじゃなくて、あなたも移動してもいいんだが、代わっちゃいけないとでも思っているのだろうか。エンジンも掛かり、runwayへの移動が始まったため、まあいいわ、離陸してから言おう、と決めた。すると、離陸途中の飛行機が斜めになっているときに彼は窓際の席へ移動。危ないよ、お兄さん。「席を代わってもいいのか」とそれまで悩んでいたのだろうか。実に不思議だ。

帰りはちゃんとベジタリアンミールであった。いつもどおり、やはりそばつゆは無し。Finnairにメール書いたほうがいいんだろうか、これ。蕎麦の食べ方がわからないベジタリアンの人は、そのままおつゆなしでワシワシ食べてしまうのかな。

今回の便は、ビジネスクラスも一杯であった(フィンランド航空にファーストクラスの設定はない)。皆さん、おかねもちー。でも何十万円も払って乗るような価値があるのか、と考えてしまう。当然エコノミーよりは快適である。だが、その値段分の価値ほど快適かと言うと、そうかなあ、と思ってしまうのよね。ユナイティッドのオーバーブッキングで一度だけ乗ったことがあるだけだが、そういう印象を持ったし、Pがビジネスで大阪まで飛んできたとき、「エコノミーで来たときと疲れは変わらない」と言っていた。まあ、このときは、フィンランドの某有名人の妻とその子供が同乗しており、子供が野放し状態で走り回って大騒ぎしていたからということもあるのかもしれない。大体エコノミーの狭さが異常なのよね。