帰りに実家で餃子を作る。祖母に「餃子作るから」と伝えると、「餃子!まあ、長いこと食べんよ」と嬉しがる。20分後、祖母の部屋をのぞくと既に食卓に色々おかずが並んでいる。「餃子作ってるから、ちょっと待ってよ」と言うと、「餃子!まあ、めずらしい。でもたくさんおかずがあるからね」と食卓を指差す。ならば二つ三つ焼いてすぐに持ってこようと、私は部屋を出る。
ささっとwrapして焼いて持っていく。「まあ、なに?」と驚いた顔。「餃子」と言いながら渡すと、「餃子!まあ、自分で作ったん?」と驚く。「二つでもいいのに、おばあちゃんは年寄りだし」と言うが、この人こう言いながら結構な量を食べるのを私は知っている。
このやり取りを父に伝えると、「どうもまともに相手にしてしまうから、腹が立っていかん。さっき言っただろう!と言いそうになる」と反省していた。
祖母は、「んもう、だめんなったわ、おばあちゃん。すっかりきれーーに忘れるんよ」と自分で言うくらいの客観性はある。多分、これで我々が上げ膳据え膳でお世話をすると、ぼやーっとしてしまうのではないかと思う。甘やかしてはいかん。体力の許す限りは自分のできることは自分で。