Pが新しいソファを買い、配達の日がちょうど出張の日と重なったので、私がアパートで留守番。言葉は通じないが、まあ受け取りのサインをするくらいのことだろう、と特に心配もしていなかった。
来たのはおじさんと若いお兄さん。ドアを開けると何かを言われたので、"I'm sorry, I don't speak Finnish."ととりあえず言うと、お兄さんの方が"Sofa."と一言。"Oh, OK, come on in."などと答えると、"The sofa comes in three pieces."とかなんとか、突然ぺらっぺらのイギリス英語を話し始めた。運び入れた後も各椅子のつなげ方を説明してくれ、あたしは今イギリスにいるのか、と錯覚するほどであった。おじさんは流暢ではないが、"Can I have your signature here?"などと言いながら紙を渡す。いやあもう、ほんっとうI am spoiledだわ。みんな英語を話してくれる。
ありがたいと思うのと同時に、自分が恥ずかしいとも思う。フィンランドにいながら、当然のごとく英語を話してしまう自分が。まあ、そりゃ、日本語で話すよりも英語の方が通じる可能性が高いっていうのもあるが、なんかこう、最後のありがとうくらい、フィンランド語で言えばよかった、とか後で反省したりして。相手があまりに流暢な英語を話すので、何も考えずに英語で最後までやり取りしてしまった。
そういえば、お兄さんのTシャツには「虎」って漢字が書いてあったな。なんか言えばよかった。