請われてもないアドバイスを提供することは傲慢である、と常々思っている。相談しているわけでもないのに、親切な人たちというのは色々アドバイスをくださる。うるさい、鬱陶しい、what the hell do you know?と思いつつも、ありがたく拝聴するふりを何度したか。私の中で、人の親切をおせっかいと思い始めるレベルが平均より低く設定されていると気付いたのは、15歳の頃。以来、低いままである。

また、まったく知りもしないことについてアドバイスをしたがる人たちというのは、靴についたガム以上に鬱陶しい。アドバイスを提供する立場にいない、ということが見えないのはなぜだ。馬鹿というのとは違う。口にすることは、もっともらしいことを言っているような気もする。だが、所詮自分の経験からのアドバイスでもなく(全然知らない分野のことだから)、何かの本で読んだ受け売りをさも自分の意見のように組み立ててグダグダと語られても、説得力もない。"Why is this person talking to me about this?"と、私の頭の上には大きなハテナマークが5つくらい出る。自分が経験をしたこともないことを、経験をしたことのある人に向かって話すという行為が恥ずかしくないのかと不思議に思う。助言を要求されているのなら別だが、突然"I shall give you advice! Appreciate it!"といわんばかりの的外れなことを言われると、私の「親切からおせっかいシフトレベル」はますます低く設定されるのである。