今日は、上顎の型をチャッと取ってチャッと終わりかと思いきや、全然違う展開となってしまった。
まずは副院長先生によるチェック。「口蓋はよくなりました?」と聞かれ、感情をこめて「はい。とっても楽になりました」と答えた。「ちかっとするっていうのが気になるんですけど、何かささってるってことはないですか」と聞かれたが、別に指で触っても何も感じない。鏡でチェックしてくれたが、「見た目は何もない」と言う。うん、だってホールディングアーチさえ外せば、痛みはどこにもないもの。外した装置に突起などが見つからないので、口蓋の方に何か問題があると思ったのだろうか。まあなんにせよ、今日は型を取るということで、バンビ(久しぶり〜、嬉しい)が上顎のアーチワイヤーを外してくれた。奥歯のバンドも外して型を取ったほうが、より正確なものが作れるということで、これもついでに外す。歯に残った接着剤を磨いてもらい、しばし待つ。
院長先生登場で、口内チェック。「すみませんね、何度も来ることになって」とまずは言われ、「いえいえ」と首を振る。まあ、そりゃ面倒でないと言えば嘘になるが、必要なことと思っているのでかまわない。奥歯をチェックしながら、「うーん、ああ、そうね。レべリングを先にしようかな」などと独り言。レベリングってなんだろう、と聞いてみたいが、噛んで開けて、と繰り返しさせられたので話せなかった。
その後、取り外したバンドをまた奥歯にカパッとはめ、「お、こりゃいかん」と言う。"What, what is it?!"と内心何がいけないのか騒ぎたいのだが、じっと目を閉じたまま我慢。先生は席を離れ、結構長い時間、ウィーンと音をたてて成形作業をしていた。上顎の作業なので私の頭は下げ気味にしてあり、正直言って結構つらい体勢。おまけに腰も痛くなってきた。まあ、眩暈持ちだった数年前のことを考えれば、こんなに長い間頭をのけぞらせた状態でじっとしていられるというのは脅威である。"I have come a long way. 漢方が効いてよかった"などとシミジミしていたら、またバンドをはめて確認作業。2、3回成形・確認という作業を行い、やっと納得できる形になったようだ。「セメント練って〜」とバンビに指示。バンビは、「印象がまだですが」と言うと、「今日はレベリングを先にするから、印象はいい」と先生は言う。あら、型どりは無いのか。
新しく成形したバンドを両方の奥歯にはめて、ガーゼを噛んだ状態でしばらく放置。その間、バンビが赤紫とトマト色のカラーゴムを手に持ち、「どちらの色でしたっけ」と笑いながら聞いてきた。外したゴムを見ると、確かにトマト色っぽく変色していた。「あれー、そんな色の着いたものを食べたつもりないんですけど、変わってますねえ」と赤紫の方だと説明。まだ10日しか経ってないのに、ちょと不思議。
セメントが乾いたところで、はみ出したものをバンビが取り除いてくれた。その後、アーチワイヤーをまたはめて結紮。どうも奥歯の方にいつもとは違うことをしているようで、時間がかかった。
カラーゴムをしてもらった後、再度院長先生によるチェック。噛んで開けて、を何度も繰り返し、「うーん、右はいいけど、左は厳しいな」などとつぶやく先生。何がどう厳しいのか、と思っていたら、説明があった。「左の奥歯がちょっと前に来過ぎてるんよ。前もインプラントの可能性のこと言ったと思うけどね、まあ今はちょっと様子を見ようね」とのこと。はあ、そうなのか。インプラントだと動かしたい歯のみ動かせるので、奥歯をこれ以上前に来させずに、前歯を下げることができるということ。理屈はわかるんだが、できればしたくないんだなあ。まあ、様子見。

上顎を確認した後、下の左奥歯に針金を結びつけているような感触。タイバックか何かをしたようだった。今見たら、ゴムのパワーチェインがかかっていたのが外されている。先生にこういう結紮作業をしてもらったのは初めてだ。その後、「よーし。今度は1ヵ月後に来て」と診療台を起こしながら言う。あれ、ホールディングアーチをしないまま1ヶ月?と思って先生の方を振り向いたら、「上の大臼歯が前に倒れ気味になっているので、まずそれをまっすぐにするから。その後印象を取ることにしようね」とのこと。この大臼歯をそろえることが、レベリングなのだな。That makes sense.
口蓋に何もついていないというのは、実に解放感がある。この1ヶ月この状態を楽しもう。

アーチワイヤーを調整したときほどではないが、やっぱり付け直せば改めて痛い。今日も豆腐にしよう。
今日はチャージ無し。