今日は最低なことをしてしまった。というか、するべきことをしなかった。I'm so embarrassed.

市電の駅でのこと。私が立っていた場所の近くには、スポーティーな格好をしたおしゃれなおじいさんと、30前後の男女二人連れが電車を待っていた。電車が来ると、おじいさんがまず乗り込もうとした。だが、市電の入り口は2段ステップがついていて、おまけに段差が非常に大きい。おじいさんは、二段目のステップをあがったところで、手すりを持ったまましゃがむような格好になり、そこから立ち上がることができずに、後ろ向きにひっくりかえってプラットフォームに落ちてしまった。「あ!」と思って、私は一歩足を出した。後ろの車両の出口にいた車掌が、「大丈夫ですか!」とすぐに降りておじいさんに駆け寄った。おじいさんはすぐに立ち上がって、「はい、大丈夫です」としっかりした口調でおっしゃり、車掌がヘルプして、ステップを無事上がった。
おじいさんのすぐ後ろにいた男女二人は微動だにせず、つったったまま彼が後ろ向きに落ちるのを見ていただけである。倒れているおじいさんを指差すようにして、男が女に「助けてやれよ」と言ったが、女がどう答えたのかは聞こえなかった。カーッと腹が立ったが、私だっておじいさんに駆け寄って立ち上がるのを助けたわけではない。落ちるときにも「あ、あれじゃ落ちる!」とわかっていたとも思う。落ちる前に駆け寄って後ろから支えてあげれば、ひっくり返らなかっただろう。一歩足を出しただけでそれ以上のことはしなかった自分にも腹が立つし、男女にはもっと腹が立つ。おじいさん、ごめんね。

新しい電車(緑のやつ)にはステップがないので、お年寄りでも安心して乗ることができる。全部の車両をノンステップ型にできないかなあ。バスの場合、わざわざ時刻表にノンステップバスがくる時間が表記されているので、やはりステップを障害と感じる利用者がいるから、バス会社もそれなりに対処しているのだろう。市電は時刻表がないからな。いつ緑の電車が来るのかもわからない。あの段差で、子供がころぶのも見たことがある。設計上仕方ないのだろうが、膝の痛い人や、子供、お年寄りには乗り降りは難しいだろう。そういえば、乳母車で乗り込んでくる人も見たことが無い気がする。あれじゃ乳母車抱えて大人一人で乗り降りするのは無理だろう。すぐにそばにいる客が手伝えばいいけど、今日のあたしみたいな「ぼさっと見ているだけ」じゃね。

仕事でアメリカに赴任してあちらで子供を生んだ人が、「アメリカでは頼まなくてもすぐに手を貸してくれる」と言っていた。階段などがあれば、だまっていても、さっと通りすがりの人(大半は男性)が乳母車を抱えあげてくれるそうだ。「日本は冷たい」と言っていた。

反省。